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捨てられない人の6つの心理!【脳の病気かもしれません!】

<監修臨床心理士 鈴木崇弘>
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「断捨離」という言葉がすっかり定着してしまった感のある昨今ですが、「分かっているのに捨てられない」とお悩みの方も多いかと思います。

収納スペースに限りがあることは分かっているはずなのに、どうしてなかなか物を捨てることが出来ないのでしょうか。

 

今回は捨てられない人の心理についてご紹介します。

まずは心理を理解することで、気持ちに整理をつけて捨てられるための方法が見えてきます。それにもしかしたらその「捨てられない心理」は、病気からくるものかもしれません。

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捨てられない人の心理

 

まずはなぜ捨てられないのか、「捨てられない」と思ってしまう心理について解説します。

 

もったいない

まず第一に考えられるのが、「もったいない」という気持ちです。

お店で買ったものを入れてもらったお気に入りのブランドの紙袋、用途の狭い特殊な道具など、今この瞬間使用しないのは明らかだけれども、捨てる明確な理由が見当たらないものは「もったいない」という気持ちが捨てる行為にブレーキをかけてしまいます。

 

生ゴミなど、明らかに生活に害のあるごみならば潔く捨てられますが、自分の生活にマイナスの要素を持ち込まないものである限り、「もったいない」から捨てられなくなります。

 

罪悪感がある

私たちは幼少期から周囲の人間に「物を大切にしなければならない」と学んで大人になっていきます。

完全に壊れてしまった家電を捨てることには躊躇しない人でも、まだ壊れていない十分に使用できる電気製品を捨てることには躊躇ってしまいますよね。

 

たとえそれが大きいものであれ、小さいものであれ、お金を支払って手に入れたものである以上、心理的に「まだ使える物を捨てるのは良くない」というストッパーがかかってしまい捨てられなくなってしまいます。

 

いつか使うかもしれない

「今使わないものは捨ててしまえばいい」ということは誰しも頭では理解しているとは思いますが、「いつか使うかも」と考えると捨てる決断がつかないものです。

 

からになった空き缶やペットボトルは「もう使わない」と判断し捨てることが出来ても、「若い頃に着ていた洋服」は「痩せたらまた着られるかも」と考えてしまい、ついつい捨てられなくなるものです。

 

また私物だけではなく、仕事に関わる書類についても、「いつか使うときになってないと困るかも知れない」と恐怖するあまりなかなか捨てられない人も多いです。

 

もらい物に対する遠慮

人からもらったものにはつい、相手の気持ちを感じてしまいなかなか捨てられないものです。たとえ自分の趣味に合わないものでも、「いつか相手の目に触れるときのために」と考え、なかなか捨てられなくなります。

 

思い出

子供が学校で作った作品や自分が学生時代にもらったちょっとしたメモや記念品など、目にする度に「当時の自分の気持ち」が蘇ってくる思い出の品はなかなか捨てられません。

 

明らかに今、そして未来においても使用することはないものであったとしても、処分しようと手にとる度に思い出が蘇り、またそっと元の場所に戻してしまっていませんか?

 

見栄

「捨てなければならないのになかなか捨てられない物」のひとつとしてよくあげられるのが服などのファッション小物です。

ファッションには流行や定番などがあり、流行にも波があるため「いつかまたブームがきたら使えるかもしれない」と考え捨てられなくなりがちです。

 

特に女性に多いと言われ、中には買い物依存症に陥り、自分一人では着られないほどの量の買い物をして自己破産に陥るケースもあります。

自己破産は極端な例だとしても、自宅のクローゼットに洋服が収まりきっていない人は多いのではないでしょうか。

 

そういった「服を捨てられない」という人はファッションに対する「人よりもおしゃれに見られたい」という見栄が勝っているために、ものが捨てられなくなっています。

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考えられる病気の可能性

 

「捨てられない心理」について解説しました。どれか一つくらいは心当たりがあるのではないでしょうか。しかしもしかしたら、捨てられない心理の背景にあるのは、病気かも知れません

精神疾患は本人の意識のないままに発症するものです。いったいどんな可能性があるのか、解説します。

 

強迫性障害

強迫性障害とは、自分の意志には関わらず、非合理的な行動や思考をとってしまう精神疾患です。自分の不利になると明らかに分かっていても、不合理な言動をとってしまいます。

その症状の一つとして、「物を溜め込みすぎてしまう」「物の整理が出来ない」「捨てられない」という強制的溜め込み癖(ホーディング)がでることがあります。

 

部屋に入りきらないほどのものを収拾してしまい、人によっては物を溜め込む自分自身の行動に罪悪感や嫌悪感を覚えつつも、自分の意志ではやめることができません。

 

メディアで「ゴミ屋敷」が取り上げられることがありますが、これらのゴミ屋敷を気付きあげた人の中には、強迫性障害という精神疾患が原因となる人が少なからず含まれていると考えられます。

 

物を集め続けることで不安感から逃れているので、他人が勝手に処分すると恐怖や不安が増してしまい、症状の改善を図ることは出来ません。まずは根本となる「物を捨てる事への恐怖」を克服する必要があります

 

注意欠陥多動障害

注意欠陥多動障害(ADHD)とは、発達障害の一種で脳の中枢神経系に何らかの障害が発生することで起きる行動障害の一種です。

集中力に欠け、指示を守れず(不注意)、落ち着きがなく(多動性)ルールが守れず考えるより先に行動してしまう(衝動性)といった特徴があります。

ただし知能の発達に遅れはないため、すぐには障害を持つことが理解されず周囲の誤解もあって孤独に陥りやすい行動障害です。

そして注意欠陥多動障害者にとっては、捨てる物・捨てられない物の終戦順位の判断や整理整頓はとても難しい作業になります。そのため物を捨てられなくなります。

 

うつ病

うつ病を発症すると気力や体力が低下してしまい、部屋の掃除や片付けが出来なくなります。そのため「いるもの・いらないもの」の分類が出来ず、物が捨てられない状態になることがあります。

 

また鬱とは対極にあたる「躁状態」の場合、気分が高揚しやたらと物を収拾・買い物してしまうことがあります。こうして集めた不要な物が、鬱状態下で捨てられなくなるのです。

 

認知症

認知症とは、さまざまな原因で脳の機能に障害が起き、日常生活に困難を引き起こしている状態を指します。

加齢が原因で発症することもあれば、事故など別の要因で発症することもあり、必ずしも高齢者のみに起こる症状ではありません。

認知症を発症すると判断力が鈍くなったり、総合的な思考ができにくくなります。そのため、物を捨てるための判断が下せず、捨てられなくなります。

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捨てられる様にする対策法

 

捨てられない心理と病気の可能性について解説しました。なぜ捨てられないか、その仕組みが理解できたところで、実際にどのように行動・思考すれば捨てられるようになるのかそのコツを解説します。

 

気持ちを切り替える

まずは捨てられない気持ちを縛る「もったいない」「いつか使うかも」という認識を見つめなおしましょう。

収納スペースは有限であり、そのスペースを「使わないもの」が占めている現状の方がよっぽど「勿体ない状況」なのだと認識を改めて下さい。

 

「いつか使うかも」と思うものは、70%のものが「二度と使わないもの」でもあります。その場で捨てるのが難しければ、「○ヶ月後に見直す」と書いたダンボールに詰めておき、期日がやってきたらもう一度開けてみましょう。

その間に一度も箱を開封しなかった場合、それはもう「必要ないもの」です。捨てても大丈夫です。

 

思い出を別の形に戻す

昔着ていたお気に入りの服、子供の作品、人から貰った旅の思い出など、気持ちが詰まったものは写真で残し、実物は処分します

写真はデジタルデータとしてかさばらない形で残せる上、いつでも気が向いたときに振り返ることが出来ます。

 

思い出は実物がなければ蘇らないものではないので、写真という形で確認できればそれで十分です。人生の全ての思い出を手元に残すことは出来ません。

 

今使わないものはこの先もいらないもの

何事も後回しにすればするほど片付かないものです。後回しにすると忘れてしまう癖のある人は、いっそのこと「今使う」「今使わない」で自分の持ち物を整理し直し、思い切って今使わないものは今すぐ捨てましょう

 

仕事で使う書類や資料になるかも知れない本などは、「来たるべきいつか」を想定してなかなか捨てられないかもしれません。

しかし統計によると、仕事に使う資料の98%が「一年以内に収拾した情報媒介」という結果があります。現在はインターネットの普及により、過去の情報を探しやすくなっています。

 

一年以上使わなかった紙媒体の資料はすぐに処分した方がいいでしょう。どうしても気になる場合は、スキャナで取り込みデータとして残すという手もあります。

必要ない情報であれば、作業を続けるうちに「ここまでの労力を割く価値はない」と判断を下すことになるかも知れません。

 

感謝の気持ちを忘れない

「物を捨てるのは悪いこと」という罪悪感のせいでなかなか物を捨てられないのであればそもそも「物を収拾する」ことをやめましょう。欲しいものがあるとき、それを捨てるときのことまでよく考えるのです。

ものに対する感謝の気持ちがあれば、簡単に物を増やすという選択肢は生まれません。

 

捨てられない心理と、病気の可能性、そして捨てるための対策方法について解説しました。

もったいない、罪悪感を感じるといった心理的な問題で物を捨てられない場合は、自分の認識を変えることで「捨てられない人」から「捨てる人」に変わることが出来ます。

 

しかし精神疾患が原因の場合は、物を捨てる事への恐怖心や、物に対する認識の歪みが原因ですから、「自分にとって必要な物」の判断が出来ません。

ふだんから物への感謝の気持ちを持つことで、捨てることに悩まなくてすむような生活を送りましょう。

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